『 俳 句 』 能なし

俳句初心者が、俳句で綴る日記帳    『難読語読めぬ俳句の冬講座』

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『鳥帰るカヌー 一艇伸びる水脈』

『両脚の雫光らし帰る鳥』 湖面の移ろい、冬から春へ!工業用水のダム湖、渡り鳥の鴨が帰り、今カヌー競技の練習場に変わろうとしている。 鴨が湖面に描く水脈、今カヌーが引く水脈に、ダム湖の季節を分かち合っている。 カヌーの一艇がゆっくりと、水の固…

『へばりつく揚羽のさなぎ春北風』

自然界生き抜くは厳しい。 春の北風、突風に揚羽蝶のさなぎは必死に自分の糸で、身を枝に括りつけ耐えている。枝にへばりついているようだ。 秋に卵で保護し、さなぎとなり冬眠している。今は庭の鉢の金柑の枝にいる。鳥除け、虫除けのネットで防護してある…

『春の雪シニア講座の進路選る』

“春の雪”薄雲で明るい空をしている。 シニアにも未来、夢がある。 公民館の文化講座の募集が始まっている。募集冊子には、書道、英語、歴史、水彩画、、、いくつもの講座があり、何をしたいのか、何をするのかと迫ってくる。 平日の講座会員はほとんどシニア…

『麦踏やアクセル踏まるトラクター』

“地球の重力を転がし”麦寝かされる。 麦の芽がすくすく伸びている、10cm、15cmの背丈である。 畑一面、麦の青! 今日、その麦畑をトラクターがゆっくりと走っている。 麦の芽がつぶされる!? ぺしゃんこにだ! 近くまで見に行くと、トラクターがローラーを…

『風息に焰太らし堤焼く』

「火吹き竹」。ガスコンロ以前の時代、家庭では薪を燃やしご飯を炊いていた。かまどに大釜をかけ。 息を吹き込み、かまどの奥まで薪が良く燃えるように! 息を吹き込む道具が「火吹き竹」。 竹筒だ、先に小さな穴があいており、手元に口をあて吹く。 5年前、…

『十本に十の枝振り梅の畑』

梅の木は、太い幹を斜めに広げ、開脚倒立。伸びた太い枝から、細い枝が生まれ、どんどん上に伸び天を突くようだ! そこには、“く”の字が生まれてくる。“くの字がいっぱいなのだ!” 梅は太い枝が横に伸び、その枝振りを楽しませ! 細枝は天を突く! 畑の梅で…

『引力の成すがままなり落雲雀』

雲雀が鳴き終え下りてくる。頭を下に、真っ逆さまに、落ちてくる!引力に身を委ね、真っ逆さまだ!羽を畳み、姿勢を正し、頭から!地面に激突かと! 激突直前地上5m。 羽広げ着陸姿勢。 短く滑走、着地は田んぼ。 体操の月面宙返りの動きもなく、脱力し。引…

『垂直に風駆け登る初雲雀』

雲雀の鳴き声を、今日耳にした、今年初めて! 空いっぱい、空を使い切り、さえずっている。 ピチピチピチピチ 〜!!途切れなく、にぎやかに!「空を見ろ!、空は春だ!」と教えているのだ。 田んぼの上高く、一鳴きしては田んぼに降りてくる。一休みすると…

『幾万の蕾温む梅二輪』

今日、畑でエンドウ豆の畝に支柱立てと、ネット張りをした。エンドウのこれから伸びてくるツルをネットに誘引するのだ。畑の風はまだ冷たい。 傍の”梅の畑“を見るとまだ蕾だ。でも近づき良く見ると、どの枝も蕾がいっぱい。一枝に数十個、一本の木には、、、…

『春の雪自作の額の木目磨ぐ』

昨日は雪! 薄雲から時折り粉雪がふわふわと、春の雪! ホームセンターで額縁用の木材(加工材)を購入、寸法を言ってカットしてもらった。 公民館講座水彩画の作品展が3月にある。講座の仕上げだ。額縁も手作りで用意する。 部材4辺を四角形にするのは簡単…

『いぬふぐり土手片隅の小さき風』

今、土手に真っ先に花を咲かせてる“いぬふぐり”。 小さく輝く花が群れ、星空のような世界を広げ、小さな風を揺らしてる。 荒々し草の立つ土手の片隅で、這うように群れをなす。 いや、占領してるとも言える。 名は“いぬふぐり”、 可憐にして雄々しいのだ!!

『寒明や光入れ替え山青む』

立春後5日目にして、山は青みがかる。 薄黒い山であったが、今、青みを帯びている。 青み? 山の何が変わったのか? 新緑はまだまだ先のこと、山に何が? どうもこれは季節が変わり、光も春仕様に変わったのだ。光も冬仕様から春仕様に入れ替えた。 それで山…

『力抜け力溜め込む冬田かな』

冬の田はじっと眠るかのよう。秋に藁を散りばめ、稲の切株も鋤き込まれたまま、ただじっと土を乾かしている。見た目は大仕事の後、力抜けたままの姿。 しかし、どうやら土の中はそうではないらしい。ミミズや微生物の働きで栄養を溜め込んでるらしい。 そう…

『利き酒に土着の香味寒造り』

「酒蔵巡り」も今は中止。2年前近場の蔵元を見学。蔵はうす暗い、大きなタンクを見上げる傍に裸電球も。いかにも昔からの製法を継ぐ雰囲気。 ここで地の米、地の水を旨味とする地酒がつくられる、正に地の味だ。 土着の人が醸し出す、土着の香り、土着の味な…

『薄氷に星の瞬き見付けたり』

朝の冷え込みはまだ厳しい。 田んぼの凹みに薄氷。 膝を折りよく見ると薄い氷ではあるが、表面は張りつめキラッと輝くもの、光を放つかのように。 何? 星のまたたきなのだ!氷に閉じ込められた、昨夜の星の瞬きを見た。

『武蔵野の台地を剥がす春一番』

今日、関東で春一番のニュース。10年前、埼玉で春一番の砂嵐を見てビックリ 畑の畝がなくなる程砂を巻き上げてる砂嵐。目も口も開けられぬ程の、もうもうと砂煙。 立ちすくんだのである。 近くの駅舎の改札前、床は砂で一面埋め尽くされている。 大嵐なのに…

『立春の伊吹嶺隠す重き雲』

今日、立春とは言え午前中雪が降ってきた。立春とは暦の上のことだと思わされる。 毎年スキー客のピークは、2月11日(祝日)を挟む週の土、日曜日にかけてである。これを過ぎると、少しずつ寒さも緩んでくる。 これが私の立春である。 (無能人)

『節分や現場会議に恵方巻』

今日は恵方巻で福を授かりたい。平成12年の節分の日、建築業者の現場会議でのこと、大工、左官、サッシ、電気等々の業者が集まり作業工程の打ち合わせ。 すると突然「恵方巻」が配られ、全員で恵方の方角に向き食べたのである。元請会社の心配りであろう、現…

『蠟梅や門の格子の奥一朶』

旧道の家並に数寄屋門の家が、格式ある佇まいが目に止まる。 門の格子の隙間から見える奥は、手入れの行き届いた庭が。 そこに蠟梅がわずかに色をつけていた、つややかな黄色。ひと枝が花をつけている。すると微かな香りがしてくる、そう思えたのは不思議だ。…