『 俳 句 』 能なし

俳句初心者が、俳句で綴る日記帳    『難読語読めぬ俳句の冬講座』

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『空の風触るる高さに今年竹』

2ヶ月前の4月26日、筍を見に行った竹林。 今日の様子は、若竹が親竹の高さに近づく程になっている。筍が生長して、若竹となるのはいかにも早い。2ヶ月のことである。 脱いだ竹皮は根元に少し残るだけ。若竹の節を見ていると、「いつのまに筒を積み上げ今年竹…

『紫陽花のいろどり讃へ花手水』

我が街の、神社の手水舎。水を満たした容器に、紫陽花の毬が浮かべられている。 手水鉢ではないが、花手水。 水に浸る紫陽花は、いろどりが更に映える。 手水で手を浄め、眼も浄められる!

『大夕焼水田見まはる肩の鍬』

昨日の夏至、19時頃の夕焼けである。 植田は苗の成長促進に、水の加減が重要な時季のようである。 深水、浅水の調節や、水温の上昇に努めたりするそうで。夕方の水田近く、軽トラックが止まり、鍬一本を肩にかけ田の畦を歩く人をよく見かける。 昔は耕牛の…

『しつとりと手ざわり残る茄子をもぎ』

昨日は畑の草刈り、草取りで一時間程。 野菜作りとは草取りでもある。キュウリ、ナスの収穫ができるようになった。万願寺、シシトウ、トマトも実をつけ始めた。畑は夏に入っている。 ナスは害虫に喰われ、穴をあけられるので、網目の袋を掛けている。ナスの…

『滝の水落ちる白さや落ちてなお』

昨日は暑さを感じ、山峡に足を運んだ。高さ30m位の滝を見に。みそぎの滝で、不動明王が祀られている。 が、何と昨日は滝の水が落ちていなかった。滝の上の水の道が変わったのであろうか? 一方向かい合わせの崖を落ちる、幅の細い滝は水量多く見えた。 崖に…

『明易し波音寄する旅枕』

夏至近く、日の出は4時37分とある。 10数年前の夏は、朝暑くなる前の5時には大型犬の散歩に出かけていた。 2年前の、中学時代の野球部7人で志摩の民宿に泊まった朝を思い起こす。 深夜まで話しこみ、布団に入った。海岸近くの宿、沖から寄せくる波の音が…

『時の日や和時計きざむ藩主の間』

ネットの出典で、和時計とは江戸時代に使用された、不定時法を用いた時計。 不定時法とは、日の出を一日の始まりとして、日の出と日の入りの間を六等分する定めで、季節によって単位時間の長さが異なっていたとある。現代は一日を二十四等分の定時法。 その…

『もこもこと背伸びする山若葉風』

お月見の寺、山の中腹に向かった。行基寺、美濃高須藩の松平家菩提寺である。 お寺ではあるが、隠れ城とも言われる、藩主の別邸でもある。 途中の山、緑の濃淡をいく種類も並べている。 もこもこと! 若葉!

『青葦や潮の香仄と汽水域』

揖斐川の河口は、中州が細長く位置とり、青葦を茂らせている。 淡水と海水が混じり合う汽水域である。 潮の香りが、ほんのりと嗅覚をくすぐる。 かすかな香り! 汽水域はシジミの漁場である。シジミは春の季語であるが、漁師さんは5月頃がよく穫れると話し…