『 俳 句 』 能なし

俳句初心者が、俳句で綴る日記帳    『難読語読めぬ俳句の冬講座』

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『行々子中州の風を刻みけり』

揖斐・長良の大河の河口は、中州も長く伸びている。 背丈の伸びた葦が茂っている。 その中州、行々子の声一色である。天下をとっている様子。 鳴き声が「ギョギョシギョギョシ」と歯切れの良い声。 風を切っている! 風を刻んでいる!

『学舎のカーテン膨る若葉風』

梅雨晴れ間。 校庭周りの葉桜は、緑を濃くしている中学校。 教室の窓では、カーテンが膨らんでは外側に飛び出して。 教室の中、渡る風の心地良さを想像する。 休み時間と見え、教室の窓から叫声が漏れ聞こえる。 若葉風!!

『おおらかに綿雲流る卯月かな』

今日、お隣より生垣を剪定する音、我家は家周りの草引き。 何か体を動かしたくなる陽気である。 空は綿雲が膨らみを大きくしている。膨らんでは千切れ、千切れては宇宙船がドッキングするようにも。 常に姿を変えている綿雲。 卯月の1日である!

『角角に水音弾む植田村』

水神の祀られている溜池。今、早苗田に向けて水を送るのに忙しい。 なだらかな斜面を下る水。民家の傍を通ることも。 直角に曲がることも多く、その角では水がコロコロと音を奏でている。 小刻みに、心地よく!角を曲がる時に水は、渦を巻いては消しての繰り…

『青山の裾野を焦がし麦の秋』

(せいざんのすそのをこがしむぎのあき) 鈴鹿の登山口近くの村、今黄金色に熟した麦が収穫を待っている。 畑十数枚が揃って一面、鈴鹿の裾野を焦がすように。 そこだけは、正に秋真っ只中である。 山は初夏の色! 裾野は秋の色!麦秋の風が吹き渡る中に、一…

『新緑の粒子降りしく登山口』

鈴鹿の新緑を見に、登山口まで行った。見上げる山は期待通りの新緑。登山道に一歩踏み入れば、 そこは、緑の粒子がしきりに降っている! 粒子に包みこまれるようだ!「もこもこと新緑の木々背伸びして」 木々の勢いを見た。

『薫風に言の葉載せてカフェテラス』

緑の木を渡ってくる風! 緑の匂う風! 心地よい柔らかな風! 風薫る季節。田舎にも大手コーヒーチェーン店がある。しかも、テラス席があり、薫風を満喫する客の姿が。 会話の楽しそうな家族、若者の姿がある。 また、ドライブスルーの利用客で、車が10数台列…

『夏光る農用水の走り出す』

田起こしが済、水を入れて代搔きする準備が始まっている。その次は田植えとなる。 農業用水路は、4月下旬に田の所有者が協働で溝浚えを済ませ、今、水が走り出した。 水はキラキラ光り、そして農地は活き活きと動き出した。 兼業農家であるが溝浚えの時は、…

『陽光に甘たるし香の苺畑』

露地栽培の苺が、紅をつけ始めた。房に5個位実をつけ、1個は真紅に熟れている。旬にはもう少し高温の日数が必要か。隣の畑の様子である。でも近づけば、ほんのりと甘たるい香りを漂わせている。甘たるい香りである! エンドウ豆、空豆も莢に実を入れている…