『 俳 句 』 能なし

俳句初心者が、俳句で綴る日記帳    『難読語読めぬ俳句の冬講座』

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『つぎつぎと緑のアーチ稲子跳ぶ』

赤とんぼ、彼岸花、そして稲子。稲穂が輝く色へ。 田んぼの畔道を踏めば、突然飛び跳ねる稲子が。進む足先には、緑のアーチが次々と。 隠れていたものが、飛び出しては逃げるように。まだ小さな稲子が、いっぱい。 そして、今朝は我が家の部屋に、何故か小さ…

『刈草の土手に生かされ彼岸花』

川の土手、にわかに咲き出す彼岸花。目に留まる色である。いつの間に、でも彼岸の近づくこと知らせてる。 彼岸花は土手の草といっしょに刈られることはなく、土手に聳えている。「花のある景観を守ろう」の看板の立つ場所もある。 農用水の川の両岸に、彼岸…

『枝豆や小皿に残る莢ひとつ』

居酒屋の定番、枝豆である。初採りの枝豆を、レシピ通りに茹であげる。 青々と、そして滑らかな丸みに溢れる野の香り。 6月に種まきした枝豆、今年は成育良好であった! 枝豆は害虫が多く、種まき時より畝全体をネットで覆っておいた。 水やりも回数多くした…

『雨止みの風を逃さず赤とんぼ』

いつまでも続く雨。時に雨の止み間を、万歩計と出かけた。 稲穂が垂れては、少し色を付けてきた。 と、そこに赤とんぼの3匹程が、飛んでるを見つけた。 どうやら雨の止むのを、待ち構えていたようだ。 風に乗り、風に遊ぶ赤とんぼである。 雨続きではあるが…

『かなかなの声のさざなみ鍬を置く』

雨続きの中、一昨日は一時の晴れ間あり。9月初旬に種まきする白菜、大根などの畝作りをする。スコップと鍬で荒起こしをした。 夕方、傍の山より蜩の声が聞こえてきた。秋を実感した日である。 哀調のある鳴き声、それに日が暮れるのも少し早くなってきた。秋…

『慶応を刻む本家の墓拝む』

お盆の実家への墓参りも控えたが、ご先祖のご遺徳を偲ぶ。 昭和のお盆、精霊棚をつくり盆僧にお経をあげて戴く。松の木の蕊で門火を焚き、精霊を迎える。14、15日は朝6時家族全員で墓参り、ご先祖の霊を供養する。 そして本家の墓を参る。盆礼で実家に親の…

『縦縞の引幕走る山白雨』

昨日は台風の影響で、時折強い雨が降ったりした。 当地区、今年は夕立を見ることもなく、立秋となった。 畑への水やりを2〜3日毎、夕方に行ってはナス、トマト、キュウリ、ピーマン等を守る夏であった。 収穫は、私を楽しませてくれる位はあった。後はもう少…

『日は西に日傘も西に傾けり』

夏の日の午後4時である。(一昨日) 隣町での駅近く、日傘で強い日差しを避ける人、西日となり日傘も自然西に傾くのである。 公園では建物の大きな陰に入り、本を読む同年代の人の姿を見かけた。地面を渡る風は、温風ではあるが、家での冷房より自然の風は…

『城跡に万の雄叫び蝉時雨』

戊辰戦争の旧幕府側、桑名藩の城跡。今は天守なく掘割残すのみも、公園として整備されてる。 静かな場所であるが、「えいえい」「おう」、「えいえい」「おう」! この時期、戦士が鬨の声をあげ、士気を鼓舞しているのでは。と思える叫声が聞こえる。 蝉時雨…