『 俳 句 』 能なし

俳句初心者が、俳句で綴る日記帳    『難読語読めぬ俳句の冬講座』

『小鳥来るこれより伊勢の大鳥居』

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 「七里の渡し跡」の鳥居である。
江戸時代、東海道唯一の海路で、桑名宿と宮宿(名古屋市熱田区)の距離は七里。
 七里の渡しと呼ばれ「伊勢国、一の鳥居」が立つ。
伊勢神宮への参宮街道につながり、鳥居は伊勢神宮宇治橋の鳥居を遷宮の後、譲り受けて建てられている。
 渡し跡は、今は堤防が高く築かれ、姿を変えている。

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『神域の御空の清し鵯の歌』

f:id:t18tfc2is61:20211013141858j:plain 神社の木々は実をつけ、鳥が啄ばむ姿が見える。

 一番甲高き鳴き声のひよどり。

 抑揚をつけて、濁りなき声。

「ピイー、ピイー、ピイー」、「ピーヨ、ピーヨ」

 境内には、神鶏も飼われていて、昼時であるが、時を告げる「コケコッコーー」も。

 町中の神社である。

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『「バイエル」のしらべ伸びやか青蜜柑』

f:id:t18tfc2is61:20210930231850j:plain 小高い蜜柑山の地続きに、住宅団地が開発され、新しい生活が始まっている。

 蜜柑畑の坂道が通学路。若い世帯が住み活気がある。子供が弾くピアノも聞こえる。

 私の住まう団地は、開発後40年で老人世帯となり、中に転売された住まいに若い人が入居されるが、子供の声はわずか。

 団地も年齢を重ねたものだ。

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『金木犀香りの投網放ちをり』

f:id:t18tfc2is61:20211005162842j:plain 近所の路地歩けば、いま金木犀の香りがあちこちの庭より漂ってくる。
 その香りを、探している自分がいる。
 気がつけば、香りの網に吸い込まれている。
 その金木犀の庭での立ち姿、まちまち。ツリーの形、丸く刈られたり、高い木、低い木と。
 でも香りを、一様に漂わせてる。
存在感が大きい。
 今年はいつもの年より香りが、弱いような気もするが。

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『青硝子大一枚の秋の空』

f:id:t18tfc2is61:20211002170757j:plain 今日は朝から青空、雲ひとつなく大きな空。

それが昼過ぎても、そして一日通しての青空。

秋を、たっぷり広げてくれた。

 標高403mの多度山、登山道が整備され一時間で登れる。

山頂では、名古屋駅の高層ビル群が見渡せる。

今年の5〜8月登山者は3万人、例年の倍との新聞記事。

 この時期、探鳥会が鷹の渡りを観察したり、パラグライダーの発射台が中腹にあり、また一昨日は熱気球が浮かんでいるのを見かけた。

都市近郊の山として、親しまれている多度山である。

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『峡の畑あれこれ熟れし銀杏の実』

f:id:t18tfc2is61:20210927234355j:plain 銀杏の実。

銀杏の葉はまだ緑、黄葉はこれから。

 色づいた実を、いっぱい枝につけている。

 農家さんがシートを敷き、落ちる実を収穫するようだ。

 食する〝ぎんなん〟とするには手間をかける。

 種皮は悪臭や、手で触ればかぶれもする。

 スーパーの地元農家さんの売場に、ぎんなんが並ぶのはまだ先のこと。

 柿や栗なども、畑で色づいている。

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